会議のポイント①「会議前の準備」

各種研修

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会議の目的

そもそも会議の目的は大きく3つに分類されると思っています。 

○情報共有
これは少し大袈裟にいうと「出席者に対する一方通行な連絡やお知らせ」です。
具体例でいうと、

・プロジェクトの体制変更の連絡
・週毎の進捗情報の共有  などが挙げられます。

○相談
こちらは出席者同士での「双方向のコミュニケーション」のことを指します。
メールやチャットでは伝えきれないニュアンスがある場合に、表情を見ながら口頭で確認や相談を行うものです。

○意思決定
「特定の決済者から承認を得る」ためのものです。
例として、自身が社内モチベーションアップチームの一員だったとした時に、
モチベーションサーベイの導入を提案し、マネジメント層の人たちに承認を得るために行う、といったものです。

 以上を抑えた上で、以降のポイントをお伝えしていきます。

会議前のポイント

正直会議の質は「会議前の事前準備によって決まる」といっても過言ではありません。

特にファシリテーター(会議の場で中立の立場として参加者の発言を促したり、話をまとめたりすることで、ゴールへ導いていく人)は、
会議の全体像と目的をよりリアルに把握しておく必要がありますので、しっかりと準備を取り組む必要があります。

準備として大切な1つが「会議で話す事項(アジェンダ)を決めておくこと」
その会議で何を話すのかを事前に決めておくことで、
「今日何から話す?」「どうやって進める?」というスタートからのっぺりと始まることもありませんし、
話している途中での「これも話したい!」の予防にも繋がります。(もちろん必要なイレギューや雑談もあります!)

・議論がまとまらないまま終わること
・時間内に話が終わらないこと  を未然に防いでいくことが重要です。

ただここはほとんどの方、企業が取り組んでいる基本であるとも言えます。
もしやっていない会議があれば必ず取り入れるようにすると良いかもしれません。

アジェンダのレベル分け

今回はこのアジェンダをもう一歩深掘りし、3つのレベル分けをして考えてみます。
当然レベルが上がれば上がるほどアジェンダを丁寧に作り上げていくイメージとなります。

以下3つのレベルを先ほどのモチベーションサーベイ導入例を元に説明していきます。

Lv.1:アジェンダをただ羅列する

→文字通り会議必要項目をシンプルに羅列するパターンです。

・第一回会議で抽出した課題に対するアクションの進捗
・各メンバーto doの進捗
・プロジェクトの方向性変更の打診
・問い合わせの際のオペレーションの詳細確定

 最も簡潔なパターンです。

少人数の会議であったり、身内だけの会議であったり、そこまで複雑性のない会議では、
これだけは最低限準備しておければ良いかなと思います。
マネージャー層であると、メンバーとの1on1などでもこのシンプルなアジェンダは準備しておくと良いかもしれません。

Lv.2:目的/担当者/時間まで明確にする

→赤色がついている部分が先ほどとの差分です。

(共有)第一回会議で抽出した課題に対するアクションの進捗(萩野:5分)
(共有)各メンバーto doの進捗(久保田:5分、後藤:10分)
(相談)プロジェクトの方向性変更の打診(中野:15分)
(意思決定)問い合わせの際のオペレーションの詳細確定(中野:20分)

左側に目的を書き、右側にこの議題のメインスピーカーと時間配分を記載します。
会議のアジェンダは全てファシリテーターがまわす必要はありません。
それぞれの項目毎にメインとなる担当者がいるはずなので、明記して進行をお願いします。
時間に関しては今回1時間を想定し、5分の余裕を持ち、合計55分で割り振りしております。
もし各メインスピーカーが時間を過ぎてしまうようであれば、タイムキーパーが知らせることが必要となってくる場合もあります。

Lv.3:背景まで明確にする

→特に会議への参加人数が多くなってきたり、議題の複雑性が増してきた場合はここまでしておく必要があるかもしれません。

 ・(相談)プロジェクトの方向性変更の打診(中野:15分)

〈背景〉
1ヶ月間サーベイ提供のパートナー選定に時間をかけ、2社にまで絞っていたが、
昨日1社が提供料金の引き上げを提案してきたため予算が合わず、急遽
知り合い繋がりの別会社を候補に加えた。
打ち合わせを行なった結果、料金としては想定より上がってしまうが、
モチベーションサーベイに加え、月3回の接客向上コンサルティングの追加提案があった。

このようにざっと背景を伝えておき、事前に共有しておくことで、
この1時間の中で頭から共有する必要がなくなり、すぐに意思決定へと進めます。
さらには「各メンバーへのお願い事項」なども追記し事前に共有しておくと、
参加メンバーも準備ができますので、さらに円滑に進むことが予想されます。

これらをテキストベースで事前共有しておくことで会議の密度や所要時間は大幅に変わってきます。
以上の3レベルを会議の種類や特性によって使い分けることをおすすめいたします。

アジェンダの設定

さらにアジェンダを設定する際のポイントも3つお伝えいたします。
 

1.アジェンダは事前に集める

先ほども記載した通り、会議の内容全てをファシリテーターが決め、コントロールする必要は全くありません。
むしろ会議参加メンバーがどういった話がしたいのかということを収集しておく方が、
ファシリテーターにとっては重要だと言えます。

2.会議資料の事前共有

こちらも先ほど記載いたしましたが、
会議中にあまりにもわかりきっていることを読み上げるのはとても無駄…誰しも経験があるはずです。
第一回目の会議であれば「今後この会議はこのルールでいきますよ」なども共有しておくとスムーズかもしれません。

3.根回し

これは少し難易度が上がりますが、例えば先ほどの追加提案「接客向上コンサルティング」について、
事前に社長や部長に懸念点や疑問点、極端に言えば同意までもらっておくのも手かもしれません。
社内のメンバーの中に、前職で接客向上コンサルティングを導入していた方がいる可能性も低くはありません。
経験がある人の意見を織り交ぜることができれば、目的である意思決定に近づくので、必要な要素といえます。

 

今回のブログでは「会議前の準備」について書かせていただきましたので、
会議中や会議後についてもまたお伝えできればと思っております。

 お読みいただいている皆さまも、明日からすぐに使える部分もあったかと思いますので、ぜひ活用してみてください。

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