人事考課制度の策定

コーポレートリブランディング

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Mad.が提供する人事考課制度の策定、いわゆる評価制度。
「評価する側」「評価される側」という認識が強いこともあり、好まれる方は多くはありありません。

好き嫌いを問う前に、まずは基礎の部分から整えていきたいと思い、このブログを書いてみます。

人事考課とは

ひと言で表すと、
「メンバーの日頃の勤務態度や能力に対する評価を行う制度」のこと。
だいたい半年〜1年の単位で定期的に査定していくのが一般的とされています。

冒頭にも述べましたが、あまりにも「評価される」という意識が強い制度ではありますが、
「考課」という言葉は「課題を考える」という意味があるといわれているほど、
自身の成長に対して、大変大きな役割があると考えて間違いありません。

「自らの可能性を広げるために、会社が制度として行なってくれているもの」

このように捉えてみるところから始めていただけると良いのかもしれません。

歴史

人事考課の始まりは1930年頃
「社員の不満の要因は、社員間の不公平にある」という考えからです。
そこで客観的な賃金制度の検討が行われ、スタートしたといわれています。

日本の評価は平等ではなく、実際は年控序列によって昇進や昇格が決まるということを聞いたことがあるかと思います。
もちろん現代にも残る文化ではありますし、長く続けることの強さは当然のようにリスペクトされるべきです。

ただ時代の流れと共に、売上の拡大を目指すと共に、
年齢に関係なく「能力」や「実績」で判断すること、いわゆる「成果主義」を目指す企業が増えていったことも事実です。

もちろん、この成果主義に則った評価は完璧なものではありません。

目先の結果ばかりを優先し中期的な成長や成果が見込めなくなる。
個人の成績を重視するがあまり、チームや社内の空気が悪くなる。
結果的に、社員の退職などのマイナスがあったことも課題には挙げられていました。

目的

Mad.の考えとして人事考課の目的というものは決められるものではなく、
自社の状況と課題、目指すべき未来を明確に見据え、そこへの手段として取り入れる独自のものであるべきだと考えています。

ただ本ブログは基礎についてなので、一般的とされている3つの目的をお伝えいたします。

①社員の貢献度や成果を公平に評価する

企業が定めた基準に沿って、公平・公正に社員の結果や行動、態度などを評価するために行われます。
客観的な指標に基づいて、給与や役職昇進などの根拠となります。

②従業員の育成や適切な配置

人事考課は社員が自身の結果を振り返り、フィードバックを受ける機会でもあります。
自身の目標に向けて、行動の後押しをもらえることでしょう。
また、現在の場所での業務をどうみられているのか、自身はどう感じているかなど、
適正な配置についても擦り合わせることのできる時間にもなります。

企業が目指す姿を社員たちに伝える

人事考課の前提は企業の理念やMVV、行動指針などが反映されているはずです。
この制度を通じて、社員全員が必ず企業の文化を意識し、向き合う時間となるはずです。
企業のあるべき姿が明確であればあるほど、社員ひとりひとりの目指すべき姿も明確になっていきます。

設計方法

ここが一番、各企業の色が濃く出る場所です。
まずは一般的な7つのステップをさらっとご紹介いたします。

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・企業の理念、MVV、戦略、理想の人材像、行動指針などを言語化する

・評価する方法を決める

・評価の基準と項目を決める

・考課結果をどこにどのように反映するのかを決める

・考課に必要な資料やシステムを準備する

・社内全体へ周知する

・実際に運用を開始する
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各項目の説明は実際に策定と運用をさせていただいた企業様の例に沿って、
また別のブログでご紹介させていただく予定でございます。ぜひそちらをご覧いただければ嬉しいです。

見直すヒント

人事考課を既に運用している企業はたくさんあると思います。
ですが、実際運用のやりづらさを感じていながら作業的にやっている企業や、結果に反映されない、
社員にとって何の意味もない考課制度を続ける企業もあると思います。

自分たちのことだと感じた企業の皆さま。
今からでも全く遅くありません。
何でもやりながら修正を繰り返していくものです。

Mad.から見直すべきポイントをいくつかお伝えさせていただきます。

①目的はブレていないか?

- 何のために人事考課をしているのか
- 人事考課を通してどんな影響を企業にもたらすのか

一度立ち止まって、目的地の再確認をし、再出発を決めることが重要です。

言語化はされているか?

- 企業が社員に求めているもの
- 社員がなりたい理想の姿
- 目指すべき企業の未来

まだまだありますが、社員に対して説明のできないことが極限まで少なくなっている状態で動けているかがポイントです。

「幹部陣が説明のできないことを、社員が実走できるはずがない」

これもMad.の考えです。

評価の基準は、職種や役職ごとに設定されているのか?

当然、それぞれの職種や役職ごとに業務内容は変わってきます。
職種によって「行動指針」を設定したり、
役職によって「役職要件定義」を決めたりなど、細かく振り分けておくことが大切です。

評価者の主観に左右される仕組みになっていないか?

Mad.はよく「感情評価」という言い方をしますが、

- 人から好かれている人
- なぜか頭に思い浮かんでくる人
- 辞めてほしくない人

こういった方が、正直に言ってどの企業にも120%存在しているはずです。
残念ながら全てを公平・公正にすることは不可能に近いです。
ですが、この制度を実用していく限り、極限まで0にしていくことを絶対的に追求していくべきです。
どうしても差をつけてしまう時は、そこも前提として評価の基準に設定する仕組みづくりが必要となってきます。 

評価結果を伝える面談は、社員が安心して話せる場になっているか?

ここはとても重要な部分です。
評価者である上司が一方的に話す場になることだけは避けなければなりません。
社員が秘めている想いや納得していないことに耳を傾けず、
発言の機会さえ与えないとなると確実に退職の道を辿らせてしまうことになります。

 

結果が出たのちの、この時間をどれだけ大切にし、温かい時間にできるかは大きな鍵となります。
Mad.は絶対どのような企業であってもこの考課制度は必要だと考えています。

ぜひ一度お話しを伺わせていただき、社員全員が前を向ける考課制度の実施を目指しましょう。

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